潮干狩りで獲ったアサリを持ち帰り、料理するときに半開きの貝を見かけたことはないでしょうか?時々スーパーで販売されている貝でも見かけることがあるかもしれません。この半開きの貝は生きているのか?食べていいの?と迷う方も多いと思います。死んでいる貝を食べると食中毒を引き起こす危険もありますので注意が必要です。安全にあさりを食べるために生死の見分け方法などを解説していきます。
半開きはどんな状態なのか?
・冷眠という保存方法
あさりは鮮度を保つため、特に夏場に冷眠という保存方法でスーパーなどに出荷されます。
冷眠とはパック内の温度を1~5度程度に保ち、あさりの活動を抑える方法です。
冷眠状態になったあさりは運動量が減り、それに伴い呼吸量も減少するため、長い期間鮮度を保つことが可能になります。また、活動を休止している状態であるため、貝が半開きだったり水管が出た状態になっていることがあります。
冷眠状態のあさりは、常温の水に入れることで、だいたい1時間ほどで活動を再開します。
・あさりが弱っている
海水の塩分濃度は約3%ですが、この塩分濃度が低くなるとあさりが弱ってしまいます。あさりが弱ることで貝を閉じる力も弱くなり、半開きの状態になってしまいます。
・死んでしまっている
あさりが半開きの状態はこの3つのことが考えられますので参考にしてみてください。
あさりの寿命
潮干狩りで人気のあさりがどれくらい生きるのかご存じでしょうか?あさりの寿命について考えたことのある人は少ないと思いますのでここで解説します。
自然環境で生きるあさりは7~9年ほどの寿命と言われています。これを長いと思うか短いと思うかは人それぞれですが、ほとんどのあさりは捕獲されたり、外敵に捕食され、ここまで長くは生きられません。
ちなみに、
はまぐりの寿命はあさりと同じく約8年程度、
ほたて貝は約10年ほどと言われています。
あさりの貝殻を見ると、年輪のような模様が付いているものがあります。これはあさりの年齢を表したもので、この輪の数をかぞえるとそのあさりの年齢を知ることができます。しかし、潮干狩りで獲れるあさりは1年未満の場合がほとんどなので、はっきりとした模様が付いているものは非常に少ないです。
あさりの大きさ
あさりの大きさは1年で約2センチ~3センチほどに成長し、最大で5センチ程度になります。潮干狩りで獲れる大きさのほとんどが2センチ~3センチの貝で、4センチ以上のあさりをゲットできたらかなりのレア物と思っていいでしょう。
生きている貝と死んでいる貝の見分け方
あさりが生きているのか死んでいるのかを見分けるポイントを紹介します。
・異臭がする
死んだあさりは菌の増殖が非常に早く、強い腐敗臭を発生させます。このような異臭がする場合は死んだ貝が混在しています。
・水が濁る
あさりの入っている水が白く濁っている場合は、死んだ貝が含まれています。
・貝殻に刺激を与える
貝殻を軽くつついたりこすったりしたときに、貝殻が閉じなかったり、反応がない場合は死んでいいる可能性が高いです。
・加熱しても閉じたまま
調理の際に加熱しても開かないものは死んでいます。そのような貝は食べるのは避けましょう。
死んだあさりを食べると害はある?
調理の前に死んでしまったあさりは食べても大丈夫なのでしょうか?
スーパーで購入したあさりや潮干狩りで獲ってきたあさりは、当日であれば死んでしまっていても人体に害なく食べても問題ありません。しかし、異臭が出ている場合はその貝だけを取り除いてください。
日がたって腐っているあさりは絶対に食べてはいけません。食中毒の原因になる菌が増殖しているため、食べてしまうと激しい腹痛や下痢、嘔吐などの症状が表れることがあります。ひどい場合は症状が長引き入院ということにもなりかねませんので、腐っているあさりは見つけ次第捨てるようにしましょう。
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まとめ
・あさりが半開きの状態は、冷眠という保存方法、あさりが弱っている、あさりが死んでいるの3つの可能性が考えられます。
・あさりの寿命は約7年~9年程度です。
・あさりの大きさは2センチ~3センチで最大で5センチ程度になります。
・死んでいるあさりは異臭がする、水が濁る、刺激を与えても反応がない、加熱しても開かない、といったことから判断することができます。
・死んだあさりは時間が経っていないものであれば、食べても害はありませんが、腐ってしまったあさりは食中毒を起こす可能性があるため、絶対に食べないようにしましょう。
以上の点に注意して、スーパーでの購入の際や、潮干狩り後のあさりの状態を確認し、安全に食べられるよう参考にしてみてください。
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